土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。

ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。

 

THE NORTH FACE ノースフェイス

Trango Parka トランゴパーカ

 

みんな大好きなノースフェイスの保温着の一つであるトランゴパーカの忖度なしのレビューです。

ボクはちゃんとした仕立屋ですが、実際に自分が購入していいなと思ったアイテムをみなさんにお伝えしています。

案件ではないのでメリットもデメリットもちゃんと書きますよ。

 

最初に結論:

完全防寒が必要な日の手前が最適な中綿パーカ

そういうことです。

ノースフェイスの代名詞であるヌプシやバルトロと同格ではないです。

それを期待してしまうと残念に感じるでしょう。

このトランゴパーカはその手間の気温、気候で最高の真価を発揮するようになっています。

つまりヌプシのモコモコは暑すぎる・・・という状況が一番の使いどころになります。

 

メリット:

・保温着としてオーバースペックで暑すぎないので、程よい寒さの日の防寒着として安心して使える

・表生地や中綿の特性として伸縮性があるのでソフトでノンストレスな着心地

・ツヤツヤしていないマットな生地感が時代的にしっくりとマッチしている

・ヌプシのように過度なオーバーサイズの設計にしていないのでフツーに着ることが出来る

・8号という大型のダブルジップが何気に良い(ヌプシはシングル)

・ベリベリとマジックテープがついた比翼が無いので(バルトロ系に対して)フロントがスッキリして快適

・モコモコ過ぎないので脱いだ時に邪魔にならない

・モコモコ過ぎないので電車に乗っていても隣の人に気を使わないでいい

・ストレッチが効いているのでそのまま車の運転が出来る

 

デメリット:

・ある意味中途半端な保温着ではある(ライトウエイトでもなく完全防寒でもない)のでどう使うか

・表生地がかなり薄いので擦れる部分(肩とか肘)が心配

・そんなに軽くはない(後述します)

・試着もせずにノースフェイスの防寒着だからといって購入しないほうがいい

・トレンドどころのオーバーサイズで着用しないほうがいい(その仕様ではないってこと)

 

ということでトランゴパーカはデメリットよりもメリットのほうが目立つ結果となっています。

まず最初に言っておくとこの画像のディープブルーという色は現行では無くなっています。

今年モデルはブラック、ヒューズボックスグレー、フォッシルアイボリーの3色展開となっていますから注意してくださいね。

また、今季モデルはボクが実際に試着してみた限りではそんなに違いは無かったですが、サイズは微妙に調整しているかもしれません(製品誤差程度に感じる程度)。

 

少し画像で詳細をご紹介してみます

全体は非光沢仕様のマットな印象が時代にマッチしていいですね
ソフトな風合いのかなり薄手のリップストップナイロン素材になっています
袖口は普通のゴム式のシンプル仕様
フロントポケットの内側はは当然ながらフリース仕様
個人的に一番お気に入りなのが8号という大型のダブルジップ
内側も表生地と同じ素材をそのまま使っています
襟裏部分のいつものロゴ
フードはドローコード付き
左胸には縦のウチポケット
右胸には横ウチポケットという左右にあります
裾口ももちろんドローコードで絞れます
肝心の中綿はかなりふっくらしていますがそんなに厚みはないです
重さは約558gと重くも軽くもないくらい

まず風合いはホントに良いです。

表裏とも同じ薄手のリップストップナイロン素材を使っていますが、これがソフトでふんわりした風合いになっています。

さらにはストレッチ性もあるので実に快適な着用感を生み出してくれています。

ただ薄すぎてハードな使い方をしているとちょっと心配な気もします。

ありがちな艶が無くてマットな質感は好みはあれどかなり好きな人が多いんじゃないかな。

袖口はベルクロの調整はなくただのゴムリブ仕様になっているでここは価格なりかなと思いますが、逆に言えば袖口のアタリ感はソフトなので気にならないところではありますが、ここは個人差が出るでしょう。

フロントポケット内側は当然フリース仕様になっているのは言うまでもありませんね。

ドローコードはフードと裾口に付いているのも当然の仕様です。

個人的に気に入っているのはフロントジップが8号の大型のダブルジップ仕様になっているところでしょうか。

ヌプシとかはシングルなのにこれは下からも開けられるという謎に良いです。

内ポケットは左右についていますが、ボクは使わないのでお好みでどうぞ。

そして重量が約558gでしたが、正味この重量級の金属の塊のようなジップがその重さの中心になっている気がします。

悪くはないですけど、この部分だけズシリとくる感覚です。

肝心の中綿はV-MOTIONという構造をしています。

板状のポリエステル中綿を蛇腹状にしているとのこと。

感覚的にはそれほどもっさりと詰め込んでいるわけではなく、適度にふんわりした中綿があって重さはまったくなく軽いです。

表から触れても蛇腹になっていることさえわからない。

実際に着用してみると確かに伸縮性があるので、表裏に使われているリップストップナイロン素材のストレッチ性を合わせてかなり自然に伸び縮みして着心地はとっても良いです。

ポリエステル中綿は詰め込み過ぎると重くてかさばるので、それを快適にするための回答としてこれは正解じゃないでしょうか。

 

実際に暖かいのか?

みんな気なるのはココでしょう。

結論から言うと、このトランゴパーカはそこそこ暖かいくらいの能力です。

完全防寒のヌプシやバルトロと同格ではないです。

その手前のランクに位置します。

寒さに対する感じ方は人それぞれですが、このヌプシクラスを期待しちゃうと残念に思うでしょう。

そもそもこのトランゴパーカはそれを目指していない設計になっているのが分かります。

なので、ノースフェイスの防寒着だから無条件で暖かいだろうでネット注文しないほうがいいです。

逆にヌプシのあのモコモコは好きじゃない人にはピッタリじゃないでしょうか。

暑がりの人とかにもいいんじゃないかな。

あくまでもポリエステル中綿でもあるのでダウンの暖かさの感じ方とは同じではないです。

ゆっくりと蓄熱していく感じなので、すぐに体温を反射して熱を感じることはなく、冷え切ったところから着用してもすぐには暖まらない。

逆に暖房の効いた部屋で暖めておくと冷たい外気に出ても結構蓄熱していてホカホカしてくる。

まさにダウンではなく中綿保温着という感じです。

その中綿の厚みと表地の薄さから完全防寒ではなくその手前くらいの気温が幸せでしょう。

ただ着心地は最高に気持ちいいです。

シャカシャカ感がまったくなくふんわりソフトで体にフィットする感覚は他にはないです。

 

サイズ感と着こなし方

ノースフェイスはサイズ感が種類によってマチマチなのでこのトランゴパーカはどうなんだというところですが、これはいたってシンプルです。

フツーのサイズ感です。

オーバーサイズでもなければ、小さめでもなく、老若男女問わず誰でもフツーに使えるサイズ感です。

MならM、LならLで正解です。

今風のデザインではないので若者向けではなく、ボクのようなオジサンが安心して着用出来るように設定されていますね。

実際に着用している画像です。

いたってフツーのサイズ感です
ファスナーを締めるともっとフツーになります
横からみてもフツーです
ファスナーを上まで上げるとあご上までくるのはすごくいい感じです
Mサイズで身長約170センチのボクは中にセーターやカーディガンを加えても何の問題もないゆとりがあります
ダブルジップなので下から解放出来るのはちょっとうれしい

 

まとめ

着心地は本当にフワフワで気持ちいいです。

重さも金属の塊のようなファスナーの重さで約558gとなっていますけど、実際着用するとかなり軽いです。

伸縮性もあってまったくストレスを感じないという幸せを感じることが出来るでしょう。

完全防寒を目指さない、流行りのオーバーサイズとかが苦手な世代、近い将来やってくるであろう脱ダウンの流れを先行しておきたい、そんなことを考えているのであればこのトランゴパーカはオススメ出来るでしょう。

ちなみにスタッフバッグが付属しているので丸めれば旅行とかに持っていくことも出来るかもしれません。

今季は黒、グレー、オフホワイトの三色なんでこのディープブルーは売ってませんけど、参考になれば幸いです。

相変わらず普段のオーダースーツではここまで深く説明しないに、なぜか事細かにご紹介してまうボクでした!

 

ノースフェイス公式サイト⇩

https://www.goldwin.co.jp/ap/item/i/m/NY82556?srsltid=AfmBOorhbG_gMSEAdv8tGgoyJ49PVj2XIbdTLf6kXafckTWN6gatnLEj

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土方 洋

「私の役割は、オーダースーツによって自信をつけていただき、成績をあげていただくこと」 をミッションに掲げ2014年11月創業する。 独自の採寸には定評があり、また圧倒的な提案力でその人の魅力を最大限に引き出すことに全力で取り組んでいる。 土方が生み出すスーツは、スペックやブランド至上主義のオーダー業界とは一線を引く、「体験」を売る独自の手法をとる。 オーダーをすることの工程そのものを楽しむことから始まり、完成してからも楽しめるのが特徴。 ココアッソは手間のかかるオーダー屋です。そのかわりに、あなたの気分がよくなる、あなたの成績がよくなる、あなたの評価がよくなる、そんな一着を仕立てる。を口癖にしている。